>4月の初め、「組合せを活かして」という記事の中で、
>「・・とう立ちを始めたアブラナ科の葉ボタンを植えました」と
>書いたところ、冒頭のご質問を頂きました。

春になりだんだん温かくなってくると、キャベツや大根などの野菜から
花を咲かせるための茎が伸びてきます。
この花芽をつけるための茎を「とう」と言い、この茎が伸びることを
「とう立ち」と言います。
「とう」が立つと、野菜は葉っぱが固くなり美味しくなくなり、
普通はもう食べません。
植物の栄養は、花を咲かせ種を作るために使われるため、
野菜としての一生はほぼここで終わるというわけです。
普段私たちが食べている野菜は、種やさんで売られている種や苗を
植えて作られるものが多いので、野菜として食べる一方で
花を咲かせて種を取ることは少ないのです。
でも、日本古来の在来品種を守って栽培している場合、花を咲かせて
種を取るため、野菜の花が咲くとそこからもう一仕事あると言うわけです。
花を咲かせる前に収穫される野菜たちですが、花を咲かせた野菜の
花々の可憐さは何とも言えません。
野菜を育てたり、畑が近くにないと、そんな可憐な花を見る機会は
あまりないかと思いますが、実は 身近なところに
そんな野菜の仲間を見ることができます。


キャベツなどと同じアブラナ科の仲間ですが、野菜ではないので、
「とう」が立っても、その変化を楽しむことができます。
上の写真は、ご近所の立派な、とう立ちを始めた「葉ボタン」
このように、大きく1個ずつ植えられる姿がお馴染みです。
お正月を彩る「葉ボタン」、「とう立ち」姿もき然としていますね。
「とう立ち」の話、もう少し続きます。